|
|
心肺蘇生とは
|
|
|
|
心肺蘇生法とは、傷病者が意識障害、呼吸停止、心停止もしくはこれに近い状態に陥ったとき、呼吸及び循環を補助し、傷病者を救命するためにおこなう手当のことです。 |
|
|
|
|
|
心肺蘇生を学ぶ意義 〜だれかの命をつなぐことがあるかもしれない〜
|
|
|
|
いのちの危険をともなう事故の80%は、家庭や公共の場所で起きています。医療の専門技術や知識を持っている人がいないところです。 |
|
救急車が到着するまでの時間は平均5〜6分。実はその時間に心肺蘇生をおこなうことが、傷病者の生存率をあげる重大なポイントなのです。 重要になってくるのは、その場に居合わせた普通の人。 すなわち、わたしたちです。 |
|
カーラーの救命曲線という有名なデータによれば、2分以内に心肺蘇生をおこなえば、約90%の人のいのちを救えます。 しかし、4分経つと、救える人の数は50%。5分かかると、25%にまで低下してしまいます。 心肺蘇生をおこなう時間が1分違うだけでこれだけの違いがあるのです。 |
|
心肺蘇生は決してむずかしくありません。知っていれば、だれでも施すことができます。 もしあなたが現場に居合わせたなら、願わくば、すみやかに心肺蘇生をおこなってください。 |
|
なおエイバン商事では、心肺蘇生についての理解がより深くなる資料を配布しています。 ご興味のある方は、下記より資料ダウンロードページにお進みください。 |
|
|
|
|
|
心肺蘇生全体の流れ
|
|
各手順をクリックすると、当該部分の説明がごらんいただけます。 |
|
|
|
|
各フェーズでの処置法
|
|
|
|
|
反応を調べる |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 肩をたたきながら、耳もとで呼びかける。
- 目を開ける、目的をもった仕草がある、応答があるなど何らかの反応があれば、「反応あり」、なければ「反応なし」と判断する。
- 肩や首にけがなどがある場合は、体をゆすったり、首を動かしてはいけない。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
助けを呼ぶ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 反応がなければ、大きな声で人を集め、「あなたは119番通報して反応がないことを伝えてください」と指示します。
- もし協力者が1人のときは、「119番通報して反応がないことを伝えてください」と指示します。
|
|
|
|
助けを呼んでも誰もいない場合 |
|
|
|
|
|
- 成人(8歳以上)のとき
自分で119番通報し、AEDが近くにあることがわかっていればAEDを取りに行く。
- 小児(1歳以上8歳未満)のとき
心肺蘇生法を2分実施してから、119番通報。AEDが近くにあることがわかっていればAEDを取りに行く。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
気道を確保する |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 片手を顎に当て、もう一方の手の人差指と中指であご先を持ち上げ、気道を確保する。
- 下あごのやわらかい部分を圧迫しない。
- 頭を無理にそらせない。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
呼吸を調べる |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 気道を確保した状態で、自分のほほを相手の口・鼻に近づけ、目線を胸腹部に向ける。
- 呼吸の音、吐く息を感じるとともに、胸腹部の動きを見る。
- 10秒以内で調べる。
- 呼吸の音も聞こえず、吐く息も感じられず、胸腹部の動きがない場合は、「呼吸なし」と判断する。
- しゃくりあげるような途切れ途切れに起きる呼吸(死戦期呼吸【あえぎ呼吸】)は、普段どおりの息(正常な呼吸)ではない。
- 10秒間調べても呼吸の状態がよくわからない場合は、呼吸なしと判断する。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
人口呼吸 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 気道を確保したまま、相手の鼻をつまみ、大きく口を開け、相手の口を覆い、1秒かけて息を吹き込む。
- いったん口を離し、同じ要領でもう1回息を吹き込む。
- 吹き込む量は、相手の胸が持ち上がるのを確認できる程度に。
- 吹き込み後、口を離し、吹き込んだ息が自然にでるのを待つ。
- 1回目の吹き込みでスムーズに吹き込めなければ、気道の確保をやり直し、再び息を吹き込む。
- うまく胸が持ち上がらない場合でも吹き込みは2回までにして、すぐに胸骨圧迫に進む。
- 傷病者に出血がある場合など口と口とが直接触れることをためらうときは、人口呼吸を省略し、すぐに胸骨圧迫へ進む。
- 一方向弁付呼気吹き込み用具などの簡易型感染防護具を持っているち役立ちます。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
胸骨圧迫心臓マッサージ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 圧迫部位に手のひらの付け根を置き、もう一方の手をその上に重ねる。
- 圧迫を緩めるときは、胸がしっかり戻るまで十分に圧迫を解除する。
- 1分間に100回の速さで30回連続して絶え間なく圧迫する。
- 肘をまっすぐに伸ばし、体重をかけ、強く圧迫する。
- 床面が硬いこと、平らであることを確認する。
|
|
|
|
|
|
成人(8歳以上)の場合 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
小児(1歳以上8歳未満)の場合 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
心肺蘇生法 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 胸骨圧迫30回と人口呼吸2回の組合せ(30:2のサイクル)を救急隊または医師が到着するまで続ける。
- 救助者が2人以上いる場合は、2分間(5サイクル)を目安に胸部圧迫を交代する。
|
|
|
|
【心肺蘇生法の中止】 |
|
|
|
|
|
- 心肺蘇生法を続けているうちに傷病者がうめき声を出したり、普段どおりの息をし始めたり、動き始めたとき
- 救急隊または医師の指示により心肺蘇生法を引き継いだとき
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
回復体位 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 反応はないが正常な呼吸がある場合は傷病者を回復体位にする。
- 回復体位にしている間も注意深く観察する。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
AED(自動体外式除細動器)が到着したあとの処置法
|
|
|
|
|
AEDを傷病者の横に置く |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- AEDを傷病者の頭の近くに置く。
- AEDは、「反応がない」「呼吸がない」傷病者を対象に使用する。
- AEDは、1歳以上の小児から使用できる。
- 乳児(1歳未満)に使用してはならない。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
電源を入れる |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 電源のスイッチを押す。
- 音声メッセージと本体の点滅するランプに従う。
- AEDの蓋を開けるち自動的に電源が入る機種もある。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
電源パッドを貼る |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 傷病者の前胸部の衣服を取り除く。
- 電極パッドの入った袋を開封し、電極パッドを取り出す。
- 電極パッドのシールをはがし、粘着面を傷病者の胸部に貼る。
- ケーブルをAED本体の差し込み口に差し込む。
- ケーブルを差し込む必要のない機種もある。
|
|
|
|
【電極パッド】 |
|
|
|
|
|
- 電極パッドには、成人用(8歳以上)と小児(1歳以上8歳未満)の2種類がある。
- 成人(8歳以上)に電極パッドを貼るときは、小児用パッドを使用してはならない。
- 小児(1歳以上8歳未満)に対して電極パッドを貼るときは小児用パッドが備わっている場合、小児用パッドを使用。備わっていない場合は成人用パッドで代用。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
電源パッド貼付位置 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 電極パッドは、右前胸部(右鎖骨の下、胸骨の右)と左側胸部(胸の5〜8cm下)に直接貼りつける。
- 電極パッドの貼り付け位置は、電極パッドや入っていた袋に描かれている。
- 小児用パッドの場合は、胸の前面と背面に貼り付ける。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
心電図の解析 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 電極パッドを貼り付けると、「傷病者から離れるように」との音声メッセージが流れ、自動的に傷病者の心電図解析が始まる。
- 解析の妨害をしないように、「離れて」と注意を促し、傷病者に誰も触れていないことを確認する。
- 電極パッドを貼り付けた後、解析を開始するためにボタンを押すことが必要な機種もある。
- 心電図の解析中は、AEDが除細動を行う必要があるかどうかを調べている途中。誰も傷病者に触れないようにする。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
除細動を行う |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- AEDが除細動を行う必要があると判断すると、「電気ショックが必要です」という音声が流れ、自動的に充電が開始される。
- 充電が完了すると、「除細動ボタンを押してください」という音声メッセージや除細動ボタンの点滅、充電完了の連続音が流れる。
- 充電が完了すれば、再び「離れて」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認した後、除細動ボタンを押す。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
心肺蘇生法を再開 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 除細動が完了すると、「ただちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始してください」などの音声メッセージが流れるので、ただちに胸骨圧迫を再開する。
- 心肺蘇生法(胸骨圧迫30回、人工呼吸2回の組合せ)を繰り返す。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
胸骨マッサージを行う |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 心電図解析の結果、「電気ショックは必要ありません」などのメッセージが流れた場合は、その後に続く音声メッセージに従い、ただちに胸骨圧迫を開始する。
- 心肺蘇生法(胸骨圧迫30回、人口呼吸2回の組合せ)を繰り返す。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
AEDの手順と心肺蘇生法の繰り返し |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 心肺蘇生法を再開して2分(胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組合せを5サイクルほど)経過すると、AEDは自動的に心電図の解析を再び行うため、音声メッセージに従い、傷病者から離れ、誰も傷病者に触れていないことを確認する。
- 以後は(6)(7)(8)の手順を2分おきに繰り返す。
- 到着した救助隊に引き継ぐまで、電極パッドをはがさず、AEDの電源も入れたままにしておく。
- 傷病者の倒れていた状況、実施した応急処置、AEDによる除細動を行った回数を救助隊に伝える。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|